インタビュー

ド田舎を愛する気持ちがあればOK!地域ライターの仕事の取り方をまるっと教えてもらった

住まいの近くにあるおすすめスポットを紹介し、地元の活性化に貢献している地域ライター。

なんとなく興味はあるけど、普段在宅で仕事をしている自分が取材なんて……。とあきらめている人は多いかもしれません。

「話が苦手でも、地域ライターはできますよ!大切なのは聞く力と、愛です。」

そう語るのは、徳島の地域ライター「青原もも」さん。

今回は、SEOライターから地域ライターへと活動の幅を広げたももさんに、仕事の始め方や取材の流れを教えてもらいました。

ド田舎こそ、地域ライターの需要あり

まずは、自己紹介からお願いします!
ももさん
ももさん
ライターの青原 ももです。夫と小学生2人の子どもと一緒に、徳島県で暮らしています。

現在は、自宅周辺の魅力的なスポットを紹介する地域ライターとして活動しています!

ももさんの住む地域は、どのようなところなのでしょうか?
ももさん
ももさん
自然を身近に感じられて、人との距離が近いところが魅力のまちです。

行った先々で絶対に知り合いがいるし、たまに顔を出すお店のマスターともすぐ仲良くなれちゃいます!

ももさんが、地域ライターを始めたきっかけを教えてください!
ももさん
ももさん
地域だからこその利点を活かしたいと思ったのがきっかけです。これまではSEO記事を中心に仕事をしていたのですが、そろそろ違うこともしてみたいと思って。そこで、まず目に付いたのが取材ライターでした。

田舎のため、オンライン取材ができる仕事を探し始めたのですが、なかなかいい案件に巡り会えず……。そんなとき、有名な取材ライターさんが「地方こそ取材の仕事がある」と話しているのを聞いて。

「せっかく地方にいるんだから、それを活かさない手はないよね!」と思い立ち、2023年の春に地域ライターデビューをしました。

必要なのは「愛」だけ!地域ライターの仕事を5ステップで紹介

1.執筆できるメディアの検索

地域ライターの仕事をするには、なにから始めればいいのでしょうか?
ももさん
ももさん
まずは、執筆できるメディアを探しましょう!どんなに取材したいところがあっても、書ける場所がなくては始まりませんよね。

インターネットで検索すると、地域の情報を扱っているメディアが出てきます。ライター募集が出ているところがあれば、すぐに応募してみてください!

応募できるメディアはたくさんあるのでしょうか?
ももさん
ももさん
私の地域でいえば、書けそうなメディアの数は限られてくるなと感じました。ただ、不動産のような専門知識があれば、特化している地域メディアに応募するなど幅が広がると思います。

私の場合は、全国の地域のお店や場所を紹介する地方創生メディアに採用されて、仕事を開始しました。

2.仕事の獲得

ももさん
ももさん
メディアが決まったら、仕事の獲得をしていきましょう!私の執筆しているメディアでは、ライターが自分で取材したいところを探します。
取材先は、どのように決めていますか?
ももさん
ももさん
実際に自分がその場所に行き「絶対みんなに知ってほしい!」という気持ちになったところへ、アポイントを取るようにしています。

ほか、Instagramの更新をよくしているお店を探すのもおすすめです。メディア露出に力を入れているのであれば、取材に対しても好意的な可能性があります。

取材先には、どのようにして依頼をするのでしょうか?
ももさん
ももさん
お問い合わせフォームや、SNSのDMなどに提案文を送ります!飛び込み営業をしたり、テレアポをしたりする必要は基本的にありませんよ。
それは安心しました……!提案文を送るときのコツはありますか?
ももさん
ももさん
「あなたが好きです」の気持ちを熱く語ることです!

本来は、記事の掲載メリットを提示する形が1番いいのかもしれません。でも、私の場合はあえて「あなたが大好きなので、多くの人に魅力を知ってもらいたい」ことを1番に伝えています。

地域ライターは、相手に対する尊敬や敬意をあらわす「愛」が大切です。

愛を伝えると、どのような効果がありましたか?
ももさん
ももさん
この前は、4件中3件から取材の承諾をいただきました。

叔父がお世話になっていたお店や、子どものときによく通っていたところに声をかけたおかげもあるかもしれません。愛を語りやすかったので(笑)。

3.日程調整

無事アポイントが取れたあとは、どうしたらいいのでしょうか?
ももさん
ももさん
取材日程の調整をしましょう!

私は子育てをしているので、取材に行ける時間が限られています。そのため、こちらから訪問可能な日時を5つほど提示して、取材先に選んでもらっていますよ。

時間に制約がある人でも、アポイントの仕方を工夫すれば地域ライターになれるのですね!
ももさん
ももさん
そのとおりです!また、日程を送るなかで「予定が合わなければ、ほかの日も空けられるので相談してください」と一言添えることも大切です。

日程の協力をしてもらいながら、相手目線も忘れないようにしています。

4.事前準備

取材までに、用意しておいた方がいいものはありますか?
ももさん
ももさん
インタビューを録音するレコーダーは、執筆時に何度も聞き返すためにも必要です。

ほか、名刺も必ず作った方がいいですね。地域のつながりが大事になってくるので、行った先々では名詞を配るようにしています。どこから仕事をいただけるかわかりませんので……!

 写真撮影も必要な場合があると思うのですが、一眼レフカメラは買うべきでしょうか?
ももさん
ももさん
メディアによりますが、必須ではありません!最近のスマホは画素数がいいので、Webに掲載するぶんには問題ないケースがほとんどです。

ただし、一眼レフカメラがあると取材ライターとしての格好がつくので、私は夫のカメラを借りて使っています(笑)。

当日にする質問を考えるのが大変そうです……。
ももさん
ももさん
記事のコンセプトを決めて、それに沿った質問を考えれば難しくありませんよ!

実際の記事には「私はここを伝えたい!」ところと、相手の「ここは絶対宣伝してほしい!」ところがうまく両方入るように意識しています。

ほかにいい記事にするための質問を考えるコツはありますか?
ももさん
ももさん
とにかく、リサーチですね。

まずは、ホームページを穴が開くほど見る。ほかにも、経営者の方がインタビューされている記事が出てくれば必ずチェックしています。

あと、たまに「絶対記事で使えんやろ!」っていう質問を2、3個考えていくんですよ。

え、どういうことですか?
ももさん
ももさん
記事のコンセプトに関係ない話をすると、なぜかおもしろい答えが返ってくるときがあるんです。

内容自体は使えなくても、話のなかでポロッと出た魅力的な一言を記事に反映させるように意識しています!

5.取材・執筆・入稿

いよいよ取材の当日ですね!
ももさん
ももさん
今回は、飲食店の取材を想定してご説明します!

現場では、担当者の方がじっくり質問に答えてくれるときもあれば、お仕事の合間に少しずつお話してくれるケースもあります。時間は、30分ぐらいが限度かもしれません。

お店の中を案内してもらったあと、実際に商品を試食しながら、作り方やこだわりについて詳しく聞きます。

ただ話を聞くだけではないのですね。
ももさん
ももさん
そうですね!ほかにも、私なりのこだわりがひとつありまして。

私は絶対に取材先で、自宅用にお土産を買うんですよ。それを使ったり、食べたりした感想を記事に盛り込んでいます。

現地での情報だけではなくて、自分の体験を入れることで記事の質を上げています。

執筆後は、なにかすることはありますか?
ももさん
ももさん
内容に間違いがあってはいけないので、公開前の記事は取材先に必ず確認してもらいます!無事オッケーが出たら、メディアに入稿して完了です。
地域ライターの仕事の獲得方法や、取材の流れがよくわかりました!

自宅から車で30分の範囲でも、世界は変えられる

記事が公開されたあとは、取材先からどのような反応をもらえましたか?
ももさん
ももさん

取材先の方が記事をベタ褒めしてくれたのは、本当に嬉しかったですね!Instagramでシェアしてくださっているのを見たときは、即スクショしました(笑)。

ほかにも、記事を読んだ人が、実際に取材先の商品を買ってくれたことがあって。まさに地域ライターの醍醐味だなと思いました。

取材先の利益に貢献できるのは嬉しいですね!
ももさん
ももさん
そうですね!ほかにも、直接顔を見て感想をいただけるところは、地域ライターならではの魅力だと思います。

相手の表情を見て、その場の温度や空気を感じながら言われる「ありがとう」の言葉は、なにものにも代えられないやりがいです。

素敵なエピソードを教えていただきありがとうございます!最後に、地域ライターを始めてみようか迷っている人に、メッセージをお願いします。
ももさん
ももさん
ぜひ、1歩前に踏み出してみてください。

人との距離が近い地域ライターは、誰かの役に立っている実感の湧きやすい仕事です。ダイレクトに記事の感想をもらえるので、いままで味わったことのないやりがいも感じられます。

住んでいるからこそわかる地元の良さを伝えられるのは、地域ライターの利点です。1歩外に出て、自分の価値観を変えながら、充実感を持って仕事をしてみてください!

本日はありがとうございました!

青原ももさんの地域ライターとしての活動はこちらをチェック