インタビュー

20代未経験でWebライターとして独立|土岐さくらさんが巻き起こす「勢い」と笑顔の物語

「新卒一括採用・年功序列」の文化が残る日本。そんな時代のなか、20代未経験でWebライターとして独立を成功させている方と出会いました。

その名も土岐(トキ) さくらさん。

なにかしら事情があるはずと、身構えてインタビューに臨みましたが、取り越し苦労で終わったのが正直な感想です。

「私は滑舌がよろしくない」と、ハキハキした声で明るく話し始める土岐さんの魅力に、どんどん引き込まれていきました。

文:川上良樹
2023/02/25

     

●土岐 さくらさんプロフィール
2018年3月 大学卒業
2018年4月 呉服店に入社
2021年2月 法律事務所に入社

2022年6月 Webライターとして活動開始

得意分野:不動産・インテリア・相続など

丁寧な仕事を心掛けており、
人とのつながりを大切にしながら、日々執筆を続けている。

勢いにまかせて 

新しい世界へとダイブ

――大学卒業後、Webライターとして独立するまでに、2社を経験していますね。一体なぜ退職されたのか、どうしても気になるのですが……。

土岐 さくらさん(以下、土岐):一言でいうと、勢いですね笑 1社目は、着物屋の販売員としてゴリゴリやっていましたが、新型コロナウイルスの影響で経営が厳しくなり……。

2社目は、ハラスメントが許されている体質にどうしても納得がいかず、思い切って退職届を出しました。

――波瀾万丈といいますか……。

土岐 :あっ! 気にしなくて大丈夫ですよ。過去のことですし、フラットに聞いて欲しいと思っています。

――ありがとうございます。それでは、Webライターになったきっかけも教えてください。

土岐:これも完全に、勢いですね! SNSで、Webライターについて発信している人を見つけたのがきっかけです。

退職をした当時は転職活動をしていたのですが、条件に合う会社が見つからなかったんですよね。内定が出たところも、入社直前に組織としての大きな違和感を覚えて、辞退してしまいました。

「自分はやっぱり会社員向いてない」と思っていたある日、SNSでWebライターの仕事を紹介している投稿が目に留まりました。そのとき、卒論の構成を練るのが好きだった自分をふと思い出して……。

そのまま勢いで、ライター生活をスタートさせました!

――未経験での独立……。怖くなかったですか?

土岐:はい、独立は怖かったです。でも、正直このまま会社員を続ける方がよっぽど無理だなと思っていて。

Webライターであれば恐怖心も少なく始められると思い、チャレンジを決意しましたね。PCひとつだけで始められるのにも、魅力を感じていました。機械音痴なのですが笑

――勢いがすごいですね。突然の独立で、家族や友人も驚かれたのでは?

土岐:実は、私の周りは全員が好意的な反応でした! というのも、2社目で働いていたときの私の表情が、とんでもなく暗かったみたいで……。

家族も、すごく喜んでくれましたね。母親からは「自分の好きなように、責任の取れる範囲内でやったらいい」と言葉をもらって。私は、人に恵まれていると思いました。

そういえば、気持ちが落ちていた当時は、連絡をよく溜めてしまっていましたね。それで心配されたんだと思います。あ、クライアントさんからの連絡は即レスしてますよ笑

向かい風も

自分次第で追い風に

――Webライターを始めたばかりの頃は、どのような大変なことがありましたか?

土岐:なにをどうすればいいか、まったくわかりませんでした笑 とりあえず、ライター案件の仕事が掲載されているサイトをみて、ひたすら応募していましたね。

でも、自分にはなにが書けるのかもわからないので、ほんと手探りといった感じです。ジャンル問わず、いろいろな案件にチャレンジしました。

法律事務所で働いていた関係で、文章がどうしても固い感じになってしまうのも悩みでしたね。でも、いまではそれが強みになっている部分もあります。

――はじめて獲得した仕事は?

土岐:はじめて獲得した仕事は、占いの体験談記事でした。指定された占いサイトに登録して、体験したことを3000字ぐらいでまとめる仕事です。

作業時間は、12時間ぐらいかかりましたね。本当はもっとはやく終わらせられたのに、まだシステムを理解していなくて……笑

でも、丁寧さが功を奏したのか、そのまま継続してお仕事をもらえたのは嬉しかったです!

――独立して半年で、なぜそんなにお仕事があるのでしょうか?

土岐:とにかく、営業の繰り返しです。ゴリゴリの販売員だった経歴もあってか、営業自体は苦ではありませんでした。

ほかには、ライター専門のオンラインサロンに入ったのも大きかったと思います。メンバーから仕事をもらえることがあって……。いまでは収入の半分以上が、オンラインサロン経由で得た仕事です。

――Webライターをやっているなかで、前職の経験が活きた場面はありましたか?

土岐:前職とかかわるジャンルの案件に応募するときは、採用率がグッとあがりますね! 応募文に経歴を書いて送っていたら、10倍以上の倍率でも受かることがありました。

今でも前職の知識が必要な案件の執筆をしていますし、もはや得意ジャンルになっています!

――1日はどのようなスケジュールで動いていますか?

土岐:恥ずかしいのですが朝が苦手でして……。9時30分にようやく起きて、10時には仕事を開始しています。14時には昼寝もはさみ、21時から22時まで仕事をするのが全体の流れですね。

あとは締め切りに合わせて、柔軟に動いています。アーティスト(藤井風)のライブの合間を縫って、打ち合わせをしたこともありました笑


新しい日々も

拙い過去も、すべてが

――独立をして半年以上が経ちますが、あらためてWebライターの魅力を教えてください。

土岐:Webライターを始めたのは、本当によかったと思っていて……。まず、スケジュールを自分で決められるところは魅力ですね。

ほかには、成果型なところも気に入っています。努力して記事を書いたぶんだけ給料として返ってくるので、モチベーションを維持しながら仕事ができますよ。

ただ、結果が出ないときは大変ですけど笑 そこは、自分の責任でやるしかないですね。

――最後に、土岐さんのように20代でライターを始めようと考えている人へ向けて、メッセージをお願いします。

土岐:会社員として働くうえで、変えられない部分に不満を持っている人がいれば、Webライターにチャレンジしてみてもいいのかなと思います。働く場所とか、上司とか……。

成果が出ないときの厳しさもふくめて、うまく自分でコントロールして楽しめる人には向いている仕事です!

――本日はありがとうございました。

土岐 さくらさんのポートフォリオでは、前職の経験を活かした多くの実績が掲載されています。土岐さんの明るい人柄にもう少し触れてみたい方は、ぜひ遊びにいってみてくださいね。
土岐 さくらさんポートフォリオ